2007,02,07, Wednesday
近くて遠い話
東京の宿泊していたホテルの近くで安いめがねを売っていたので衝動買いした。
最近、とみに近くが見えにくくなってきたからだ。 私は、かなりひどい近視である。視力は0.1以下である。ところが、40歳をすぎたころから近くが見えなくなった。といっても遠くが見えるようになったのではない。遠くは遠くでこれまでと同様にめがねが必要なのだが、遠くを見るめがねでは近くが見えないのである。それで結局近くを見るにはやや度の弱いめがねが必要になるのである。つまり近視だった人が歳をとると、近くを見るためには度の弱い近視用のめがねが必要になるのである。 めがねをいつも取り替えるのは面倒なので遠近両用を使うことにしたのだが、それがまたたいへんなのだ。レンズの上のほうで遠くを見て、下のほうで近くを見ることになるのだが、私たちのような仕事の場合、コンピュータのディスプレーや楽譜ど、レンズの上のほうでも近くを見るほうが多い。けっきょく遠くを見ることはあきらめて、日常は近くを見るためだけのめがねをかけている。映画やスポーツを見たりする場合だけ、遠くを見るめがねを使う。慣れれば、遠くは見えなくてもなんとかなる。それどころか、この汚れきった世の中を見なくてすむのでかえってよいのかもしれない。 さて、この買ったばかりのめがねを友人に見せたら、「そんなもんはめがねじゃねえ」と言って、私のめがねの12倍の価格のめがねを見せてくれた。いかにも高そうなめがねだ。どうしたのかときいたら、「めがねやの店員に載せられて、見栄で買ってしまった。トホホ」と言うことだった。 ところで、眼の話はかなりややこしい。「遠近両用」の「遠」は遠くを見ると言う意味なのか、遠視用と言う意味なのか。近くを見るのが遠視用で遠くを見るのが近視用で・・。ある友人は「最近眼が遠くなった遠くなった」と言う。「遠くなったとは一体?」。「耳が遠くなった」というのは「遠くの音が聞こえない」ということなのだろうが・・・訳がわからんようになってきた。 |