この記譜法は、NiftyServeのパソコン通信、Nifty
フォーラム(現在は閉鎖)
内の教育実践フォーラム・専門館《音楽教育》会議室(での
通信のために、会
議室参加者合意した記譜法である。原案を吉田が提案し、会
員の意見を参考に
最終的には北山敦康氏に整理していただいた。北山氏の了解
を得て公開する。
テキストだけのメールで、旋律を伝える場合に利用していただきたい。
ただし、まだ改良の余地がある。例えば、3連符などは2段にしなければ
ならない。できるだけ1段で表示できるような方法を考えている。ご意見をい
ただきたい。
なお、このページは、固定ピッチフォント(等幅フォント)で表示されるよう
に設定しているが、機種によっては固定ピッチ表示されない場合がある。その
場合は、PDFファイルで閲覧していただきたい。また、メールで利用する場
合は、固定ピッチフォントを使っていただきたい。そのほうが見やすいからで
ある。
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会議室における統一記譜法の手引き
教育実践フォーラム・専門館
《音楽教育》会議室
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ver.1.0 *** 96/05/20 ***
【基本的な考え方】
この記譜法は、基本的にトニックソルファ譜の書法に準じています。ま
た、
コンピュータ通信のテキストで用いることを前提にしていますので、半角の
英
数字と一部の汎用記号のみを使用し、機種依存文字(記号も含む)と準機種
依
存文字である半角カタカナは使用しません。
【統一記譜法の原則】
次の記譜例に基づいて統一記譜法の原則を説明します。ただし、これはあ
く
までも原則であって、文章中にドレミファで書いて用が足りる程度のときに
は
無理にこの記譜法を用いなくても結構です。また、どうしても実音表記の必
要
があるときなども、その都度、適宜工夫して表記してくださって結構です。
例:赤とんぼ(山田耕筰 作曲)
d:Eb (3/4)
/S.d:d
:-.r/m.s:d'.l:s /l.d:d :r /m :- : /
(1)ド記号:「ド記号( d:X )」は調号の代用と考えてください。
上の例のように、その旋律が始まる小節の上部に d:X
と記してください。
X
には、旋法や調性にかかわらず、階名のドにあたる英語音名を書きます。
短調の場合でもドの英語音名を書きます。いわゆる主音の概念とは異なり
ま
すので注意してください。
注)英語音名 C D E F G A B (大文字を使用)
嬰音は # をつける( #
は「シフト+3」)
変音は b をつける( B の小文字を使用!)
^^^^^^^^^^^^^^^^^
(↑記号のフラットを使用しないこと)
転調して調号が変わるような場合は、その箇所の上部にあらためて
d:X と
記してください。部分的な転調や平行調への転調の場合には、そのまま変
化
音を使って書いて結構です。
また、場合によっては、オクターブ表示を付ける必要もあるかと思いま
す。
その場合には、中央Cを C4 として d:Xn と書いてください。
例:
d:Eb4
(2)拍子記号:ド記号に続いて ( ) 内に拍子を記入します。
例:
d:X (3/4) → 四分の三拍子
(3)速度記号:必要な場合には、速度標語やM.M.を記入してくださ
い。
例:
d:X (3/4) Moderato
d:X (3/4) 4:72 → 四分音符=72
(4)階名:階名は次のように記します。
通常使うオクターブ内にある音は半角小文字で表す
↓
____________________
S L T d r m f s l t d' r' m'
f' s'
~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~
↑ ↑
オクターブ低い音は半角大文字で表す ↑
↑
オクターブ高い音には '
(dash) をつける
また、変化音は次のように記します。
半音高い音 de re fe se le (階名に e
をつける)
半音低い音 ra ma sa la ta (階名に a
をつける)
(4)音価の示し方:音符や休符は次のように記します。
/ 小節線(スラッシュ)
: 拍の区切り−記譜上の単位音符を1拍とする(コロン)
. 拍の2分割(ピリオド)
, 拍の再2分割(コンマ)
- 前の拍の引き延ばし(ハイフン)
休符 / : . , の間に文字や - がないときは休符
例:こいのぼり(文部省唱歌)
d:F (4/4)
/d .-,r:m
.-,f:s :- .f /m .-,f:r
.-,f:m :- /
これより細かい音符、例えば4/4拍子で32分音符が出てくる場合
は、
「8分音符を1拍として記述」と注釈をつけて、そのように記譜して
ください。また、連符、装飾音などは適当に考えて記述し、注釈をつ
けてください。
例:三連符(旋律の上に3と書く)
3 3
/d.m.s:d.m.s/
(5)その他:
楽譜を見やすくするために適当なスペースをとってください。
例:春がきた(文部省唱歌)
d:C (4/4)
/s:m.f:s:l/s:m.f:s:d'/l:s:m:-.d/r:-:-:/
(↓適当なスペースをとって見やすくしてください)
d:C (4/4)
/s :m.f:s :l
/s :m.f:s :d' /
/l
:s :m :-.d/r :- :- : /
歌詞は、楽譜の下に書くと見やすいかと思いますが、準機種依存文字
で
ある半角カタカナを用いないでください。また、歌詞の引用について
は、
正当な引用の範囲を逸脱しないようにご注意ください。